設計工程

構造の最適化を図る設計をするためには、3次元CADと3次元解析ソフトが必要です。更に、大型部品の材料選定から構造ディテールに至るまでの特殊性を熟知している設計技術者が必要です。
製缶工程
大型部品の製缶を行うためには、大型クレーン、堅固な組立用の定盤設備(組立時にねじれなどが発生しないため)、溶接材料の保管・乾燥設備(湿気を帯びた溶接材料で溶接すると、割れなどの溶接不良が発生する)などが必要です。
加工工程
大型精密部品を機械加工する場合、加工をする前にワークを温度慣らししなければなりません。温度慣らしは通常24時間を要し、温度差による金属の収縮の影響をなくすことで、初めて高精度な加工が可能となります。その上で大型のワークを加工するための大型5面加工機などの工作機械が必要となります。
表面処理工程
常温塗装をするのであれば、室内で吹付け塗装が出来る塗装ブースが必要です。焼付塗装の場合は焼付用の炉が必要です。めっきは大型のめっき槽や特殊な設備が必要になります。
一般的には焼付塗装やめっきは特殊な工程のため、専門業者が存在します。
品質保証・寸法測定工程

高精度の品質保証が必要であれば、測定環境は温度が一定に管理されていなければなりません。また、寸法測定を工作機械にダイヤルゲージを取り付けて行う例もありますが、工作機械の機械誤差をそのまま含んだ測定になります。信頼できる測定方法を測定項目別に下記に示します。
- 真直度:3次元測定機、レーザー測長器、
オートコリメーター、デジタル水準器 - 平面度:3次元測定機、デジタル水準器
- 穴位置:3次元測定機、ノギス、ハイトゲージ
- 位置精度:3次元測定機 、ノギス、ハイトゲージ